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MES 製 ミニデスクトップPC/HTPC MSE10710U04 、インテルi7-10710U を搭載したファンレスコンピューター
自宅内無線LAN環境にVPN環境を整備(注1)したことで、常駐型サーバが欲しくなり以下のミニPCを検討、購入しました。
- ミニデスクトップPC/HTPC、インテルi7-10710U を搭載したファンレスコンピューター、32G DDR4 | 1T SSD、4K対応、デュアルモニター、VESA、WiFi、Win10 Pro
この記事ではこのミニPCのセットアップ作業中に気が付いた点、さらに調査した点を紹介します。
(注1) VPN環境整備に興味のある方は 【自宅VPN構築】(初めに) TL-R600VPNで無線LAN環境にVPN(PPTP、L2TP/IPSec)を構築する を参照下さい。
解決できること
このミニPCの仕様、セットアップ時の注意点を購入前に知ることで心配ごとの解消ができます。
読んでほしい方
現在ミニPCの購入を検討中でどのミニPCにしようか迷われている方、またこのミニPCの空冷性能、搭載OS等に若干不安があり購入を躊躇している方、またこのミニPC購入にあたっての注意点を事前に知っておきたい方。
このミニPCの選定理由
自分がこのミニPCを選定した理由は以下のとおりです。
- 現在使用中のデスクトップ型 Windows 10 搭載 PC のFANの音が大きい
- 自宅にVPNサーバが構築できたので、外出先から常にアクセス可能な常時起動型のWindows/Linuxサーバが欲しい
- 自宅内で比較的安価で高性能な開発環境/サービス実行環境が欲しい
こうした状況でミニPCをいろいろ眺めていたところ、この MES 製 ミニデスクトップ PC/HTPC MSE10710U04 が目に留まり、若干当初の予算をオーバしましたが最終的に購入しました。その決め手はこれです。
- インテルi7-10710U CPU、6コア、1.1 GHz を積んでいる
- ファンレスなので無音
- ヒートシンクが金属で立体的なので、空冷性能が良いように見える
セットアップ作業
同梱されていたもの
このミニPCは中国製ですが、配達された梱包箱に同梱されていたのは以下のようなものでした。
- 中国製電源アダプタ+中国用コンセント付ケーブル
- スタンド
- Wifiアンテナ×2本 (2.4/5 GHz用)
- 大型FAN
準備したもの
これは事前にわかっていたことですが、このミニPCにはキーボード、マウス、モニタが同梱されていないので、現在自宅で使用している Windows 10 搭載 PC で使用中の以下の機器、アクセサリを一時的に本ミニPCのセットアップ用に流用しました。
- 液晶テレビ REGZA(注2)
- HDMIケーブル(注3)
- USB無線マウス(注4)
- USB無線キーボード(注5)
(注2) 東芝 43V型 液晶テレビ レグザ 43Z730X 4Kチューナー内蔵 外付けHDD タイムシフトマシン対応 (2019年モデル)
(注3) ベーシック ハイスピード HDMIケーブル – 1.8m
(注4) ロジクール ワイヤレスマウス M220GR
(注5) ロジクール ワイヤレスキーボード K270
セットアップ項目
電源投入後、実施したセットアップ項目は以下のようなものです。
- システムロケールを米国から日本に変更
- キーボードレイアウトを英語キーボード(101/102キー)から日本語キーボード(106/109キー)に変更
- ユーザーアカウント作成
- Ethernetによる固定IPアドレス設定
- RDP(注6)接続の有効化
- WSL2(注7)有効化
このセットアップ終了後は流用していた機器、アクセサリをもとのWindows 10 搭載 PCに戻し、このWindows 10 搭載 PCからのRDP接続により VPC(注8) のような使い方をしています。
(注6) RDP(Remote Desktop) : リモートデスクトップの有効化については 【Windows環境設定】Window PC へのリモートデスクトップ設定方法 を参照ください。
(注7) WSL2(Windows Subsystem for Linux 2): Windows 10上でLinuxを動作させる仕組み。MicrosoftストアからLinuxディストリビューションをダウンロードしインストールすることでこのミニPC上でLinuxを利用可能。
(注8) VPC(Virtual Private Cloud): クラウドサービス事業者のリソースプール上に仮想的なユーザー専用の領域を作り提供されたもの。このケースではこのミニPCはバリバリの自己設備(オンプレミス)であり、そういった意味でこのVPCという言葉を使うのは適切ではありません。あくまで雰囲気です….-_-;
補足情報
今後このミニPCの購入を検討している方への補足情報として、このミニ PC の詳細情報、上部環境温度について紹介します。
詳細情報
このミニPCの主な諸元は下記の通りです。
メーカー | MSE |
---|---|
製品サイズ | 225mm(W) x 185mm(D) x 50mm(H) |
モデル番号 | MSE10710U04 |
CPU | インテル Core i7 |
CPU速度 | 1.1 GHz |
プロセッサ数 | 6 |
RAM容量 | 32 GB |
メモリタイプ | DDR SDRAM |
グラフィックアクセラレータ | Intel UHD Graphics |
ローカルSSD容量 | 1000GB |
Wifi | 2.4/5 GHz |
OS | 日本語 Windows 10 Pro (Version 20H2) |
このPCには最初から最新の日本語版 Windows 10 Version 20H2 (別名 Windows 10 October 2020 Update) がインストールされています(注9)。このWindows 10 Pro(20H2) は
- RDP が使える
- WSL2 が使える
ということでなかなか使えます。またMicrosoft Office は同梱されていません。。
(注9) ただしロケール、キーボード設定は 米国向け設定なので、これを日本向けに再設定する必要があります。
ちなみにこのPCの電源を最初にONした直後はパスワード無しで「Administrator」にログインした状態で青い背景のデスクトップ画面が表示されていました。
上部環境温度計測結果
ファンレスということで若干の懸念があった温度について SwichBot 室温時計(注10) を実際にこの ミニPC MSE10710U04 のヒートシンクの上部に置き、継続的に環境温度を測ってみたところ、ピーク時 33.2°C、平均28.2°Cとなっています。一般的に筐体内の温度は環境温度に対し20°C~30°C高いですが、空冷性能はまずまずの結果なのではないかと思います。
(注10) SwitchBot 温湿度計デジタルスマート家電 行為制度スイス製センサー
まとめ
電源プラグの形状の問題で電源投入までに少しだけ手間取りましたが、セットアップ後のこのミニPCには大変満足しています。
自分は今後このミニPCに対して
- 既存のWindows 10 搭載 PC上で動いている Microsoft Outlook の移設
- Linux のディストリビューションである「Ubuntu 20.04.1 LTS」のインストール
- Windows / Linux ベースの 開発環境/サービス実行環境の整備
をしていく予定です。
この記事で興味を持たれた方はこのミニPCの調達を検討されてはいかがでしょうか。