この記事では Microsoft Access VBA を学ぶ前に テーブル、マクロ、クエリを学ぶ理由、Access VBA との利用領域のすみ分けの考え方を紹介します
何故 テーブル、マクロ、クエリ を学ぶのか
ところで Access VBA の連載なのに、なぜ テーブルとか マクロ とか、VBA と関係ないことを説明しているのかと思う方も多いと思います。
それに対する答えはこうです。
作業内容、環境によって最適解は変わるかもしれませんが、自分は
Microsoft Office ファミリーを使って望む結果を得るために、入力となるデータを整形、加工して次のアプリケーション、例えば Excel にデータを渡すツールとしてAccess が開発環境も含めて最良の選択肢の一つと考えており
Access の マクロ やこれから紹介していくクエリ を使うと データの加工が簡単にできるからに他なりません。
そして凝ったことをしなければ、今回紹介するような分析はVBA のプログラムを1行も書かずに行うことができます。
え? VBAのプログラムを1行も書かずにできる?
じゃ、なぜ VBA を学ぶ必要があるの?
マクロ、クエリ と VBA の位置づけ
普通にそう思いますよね。
それに対する答えはこうです。
- Access の テーブル、マクロ、クエリ といった仕組みだけでできることはそれを使ったほうが簡単だから
- 逆にテーブル、マクロ、クエリ といった仕組みだけでできないことは Access VBA で解決すればよい
具体的には
- Outlook / Excel といった他の Microsoft Office ファミリーとのデータのやり取り
- Windows のファイルシステムとのデータのやり取り
- マクロでの記述が不可能、あるいは可読性に難があり、マクロで記述すべきでないループ、多段の条件分岐といった制御構造
- テーブル自身の削除といったマクロ、クエリで記述できない処理
については VBA を使うのがお勧めなのですが、逆に言えば テーブル、クエリ、マクロ で何がどこまでできるのか知らないと、その選択もできないと言えます。
VBA を学ぶ前に テーブル、クエリ、マクロ といった仕組みについてご紹介するのはそういう理由からです。
マクロ、クエリを使って何をするか
さて前置きが長くなりました。
前回の記事で
東京都_新型コロナウイルス陽性患者発表詳細に掲載の CSV データ
を インポート してできた テーブル の データシートビュー は以下のようなものでした。
目標なしに マクロ、クエリ を学ぶのは具体性が無く学習にも身が入らないと思いますので
以降の記事ではこの テーブル を以下のテーマについて分析することを目標とし、この目標を達成する手段として マクロ、クエリ を学ぶことにしましょう。
- コロナウイルスによる発症数と退院者数とその比率について時系列的なグラフを Excel で作成するためのデータの整形
- コロナウイルスの男女別感染者数について時系列的なグラフを Excel で作成するためのデータの整形
- コロナウイルスの世代別感染者数について時系列的なグラフを Excel で作成するためのデータの整形
以下にこのテーマに沿って実際にデータ整形し、それを Excel でグラフ表示した例を紹介します。
Ⅰ.コロナウイルスによる発症数と退院者数比率推移
Ⅱ.コロナウイルスの男女別感染者数推移
Ⅲ.コロナウイルスの世代別感染者数推移
いかがですか?
この分析結果へのコメントをすることは本稿の趣旨から外れるので割愛しますが、このグラフをみると ニュースの裏側にある傾向 がある程度見えてきますよね。
重要なことは、あなたも Access を使えばインターネットに公開されているCSV ファイルから簡単にこのような分析ができるようになるというこの一点です。
最初は少し手間がかかりますが一度 マクロ、クエリ を作ってしまえばAccess はあなたの言いつけを守って何度でも何度でも何度でも♪この 分析データ を作ります。
いい感じでしょ♪
まとめ
いかがでしたか?
今回は Access の
- テーブル、マクロ、クエリ を学ぶ理由
- マクロ、クエリ と VBA の位置づけ
- マクロ、クエリ を使って何をするのか
について紹介しました。
だんだん話がややこしくなってきましたよね。
でも大丈夫です。
自分の空き時間、タイミングでゆっくり遊びながらAccess に慣れていきましょう。
さてこの記事全体の目標は
- 今の状況から抜け出してもっと前向きな仕事に取り組みたい
- さっさと仕事を切り上げて充実したアフターファイブを過ごしたい
でしたよね。
あなたの解決したい問題は何ですか?
次回はまた
で Access VBA の新しい窓を開きましょう。
Microsoft Access 関連教材は次のリンクからどうぞ。
いつも記事を読んで頂きありがとうございます~
今日の調子はいかがですか?