目次
Android スマホ・タブレットから Windows 10 搭載 PCに無線LAN経由、VPN経由でリモートデスクトップ接続する
先日自宅内無線LAN環境にVPN環境を整備(注1)したあとWindows 10 Proを搭載したミニPC(注2)を購入し、このミニPCにリモートデスクトップ設定(注3)をしました。
(注2)このミニPCの概要については以下の記事を参照ください。
(注3) Windows 10 搭載 PC へのリモートデスクトップ設定方法は以下の記事を参照下さい。
(注5) Android タブレット: SAMSUNG GALAXY Tab S5e (Android Version:10)[Wifi接続のみ可能]
解決できること
自宅内外の Android スマホ、Android タブレットから自宅無線LAN内のWindows 10 搭載 PCへ無線LAN経由、あるいはVPN経由でリモートデスクトップ接続するやり方、その他のいろいろな利用シーンでの具体的なRDP接続手順を確認できます。
読んでほしい方
この記事は以下のような読者を想定しています。
- 自宅または会社に複数のWindows 10 搭載 PCがありそれらが有線/無線LANで接続されている方
- 自宅へのVPN環境構築に興味がある方
- 寝室で横になりながら、手元のAndroidタブレットで、無線LANで接続されたWindows 10 搭載 PCにログインし、Outlook や動画編集ソフトの実行状況を確認したり、このWindows 10 搭載 PCをシャットダウンしたい方
- 移動中の電車やバスの中で Android スマホやAndroidタブレットで自宅無線LAN環境にあるWindows 10 搭載 PCへのデスクトップ接続し、ちょっとした作業をしたい方
Remote Desktop 8 を使ったRDP接続
自分は Google Playストアから Remote Desktop 8 をAndroid スマホ、Android タブレットのそれぞれにインストールして Windows 10 搭載 PC へのリモートデスクトップ(RDP)接続を楽しんでいます。
アプリ名 | 利用目的 | |
---|---|---|
Remote Desktop 8 | 自宅内外にあるスマホ、タブレットから、自宅内の Windows 10 搭載 PC にリモートデスクトップ接続する目的で使用。 |
最初のRDP接続
このアプリを以下のような自宅内LAN環境で
Android スマホの中でクリックして起動すると最初の起動時には以下のような画面となります(注6)。
(注6) 以降の説明は Android スマホの画面で行いますが、 Android タブレットでのやり方も画面の大きさが違うだけで操作は全く同じです。
この画面の右上にある [+] 文字をクリックすると次のようなメニューが現れるので [Desktop] を選びます。
するとこの Android スマホが Wifi 接続している無線LANネットワークで、この Android スマホと同じサブネットに属する Windows 10 搭載 PC の PC 名が表示されるので、
ここから、接続先の Windows 10 搭載 PC を選ぶ、あるいは [ADD MANUALLY] をクリックして、手動で接続先の Windows 10 搭載 PC の IP アドレスをじかに入力します。
次にこの Windows 10 搭載 PC にログインする際の User Name を新規追加[Add User Account]するか、毎回入れる[Enter Every Time]か、それとも既にログイン実績のある [User Name] から選びます。
そして [ Add User Account] を選択した場合には、さらに Password を入力します。
最初に RDP でログインしたときは次のような認証情報に対する確認画面が出るので、
- Never ask again for connection to this PC
の前にチェックをして[ CONNECT ] ボタンをクリックすると
または
のように Android スマホの縦、横の向きに応じた Windows 10 搭載 PC のデスクトップ画面が表示され、画面内にWindows の矢印アイコンが表示されます(注7)。
(注7) この表示例の Windows 10 搭載 PC のデスクトップはあらかじめWindows 10 搭載 PC 側でメタルブラックの壁紙にしています。基本的には Windows 10 搭載 PC側のデスクトップの設定がそのまま Android スマホの Remote Desktop アプリ上に表示されます。
この矢印アイコンは通常指先でこの矢印アイコンを押しながら動かします。
RDP接続の切断
Windows 10 搭載 PC へのRDP接続中の Android スマホで RDP接続を切断するときは、Windows での操作と同様、マウスで電源ボタンをクリックすると
[切断]、[スリープ]、[シャットダウン]、[再起動]というメニューが出てきますのでここで、[切断]を選択するとRDP接続を切断し、
のような画面となり、Windows 10 搭載 PC との RDP 切断が完了します(注8)。
(注8) 同様に[スリープ][シャットダウン][再起動]を選べば、Windows 10 搭載 PC側でそれぞれに応じた動作が行われ、Android スマホとの RDP 接続は切断されます。この動きは Windows 10 搭載 PC側の機能動作です。これを知っていると、例えば夜に自分の寝室で横になりながら Android スマホ/タブレットで Windows 10 搭載 PC への RDP 接続を楽しんだあと、Windows 10 搭載 PC をシャットダウンして就寝するといったこともできます。就寝中の Android スマホ/タブレットの利用は睡眠の質を下げたり、目の健康にはよくないのであまりお勧めはできませんが。
2回目以降のRDP接続
Android スマホの中で Remote Desktop 8 のアイコンをクリックして起動すると2回目以降の起動時には前回切断時と同じ以下の画面となります。
この画面で画面左側の赤枠で示した部分をタップすると
あっというまに Windows 10 搭載 PC へリモート接続できます。
いろいろなシーンでのRDP接続
現在、自宅内の無線LAN環境、VPN接続環境は以下のようになっています。
この環境で自分は Android スマホ、タブレットから 自宅内 Windows 10 搭載 PC に対し次のようなRDP接続を利用しています(注9)。
(注9) これらの Android スマホ、Android タブレットには事前に
- 既に紹介した Remote Desktop アプリのインストール
- 【自宅VPN構築】(その6) AndroidスマホにVPN(PPTP、L2TP/IPSec)設定をする で紹介した手順によるVPN設定
を実施しています。またVPN接続は 【自宅VPN構築】(その7) AndroidスマホからTL-R600VPNへVPN(PPTP、L2TP/IPSec)接続、切断する によって行います。
自宅内無線LAN環境でのRDP接続
図の利用シーン①における利用法です。
- Android スマホ:自宅内無線LAN環境で、Windows 10 搭載 PC と同じサブネットに属する Android スマホから Remote Desktop 8 アプリを使って Windows 10 搭載 PC に RDP 接続。
- Android タブレット:自宅内無線LAN環境で、Windows 10 搭載 PC と同じサブネットに属する Android タブレットから Remote Desktop 8 アプリを使って Windows 10 搭載 PC に RDP 接続。
自分の最も利用頻度の高い使い方です。具体的には
- 夜中に目が覚めた時に Googleサーチを行ってたどり着いたWEB記事の内容についてWindows 10 搭載 PCでちょっと確認したいときわざわざ起きて机に向かうのではなくベッド内で寝ながらちょっとRDP
- 以前から使用していたFAN音が少しうるさいWindows 10 搭載 PCで就寝前に実行開始した動画のmp4へのエンコード処理の終了確認、Googleドライブへの動画転送起動するためにRDP
- 利用終了したこのFAN音が少しうるさいWindows 10 搭載 PCのシャットダウンを行うためのRDP
- この Enjoy-Teck.net サイトのバックアップを実行するための WordPress のプラグイン BackWPup のバックアップ先として ftp サーバ を立ち上げたミニPCへのftp転送の正常終了確認をするためにRDP
といったことをAndroidタブレットから行っています。
公衆Wifi環境でのRDP接続
図の利用シーン②における利用法です。
- Android スマホ:公衆Wifi環境で Android スマホをこの公衆Wifiルータに接続し、その後自宅内のVPNルータへVPN接続後、 Remote Desktop 8 アプリを使って Windows 10 搭載 PC に RDP 接続。
- Android タブレット:公衆Wifi環境で Android タブレットをこの公衆Wifiルータに接続し、その後自宅内のVPNルータへVPN接続後、 Remote Desktop 8 アプリを使って Windows 10 搭載 PC に RDP 接続。
特に公衆Wifi環境のような落ち着いた環境で Android スマホ、Android タブレットに Bluetooth マウス、Bluetooth キーボードを予め準備、接続しておけば、自宅にいるのとほぼ同様の環境でWindows 10 搭載 PCへのアクセスを楽しむことができます。
Wifiのない環境でのRDP接続
図の利用シーン③における利用法です。
- Android スマホ:Android スマホをLTE接続でインターネットに接続し、その後自宅内のVPNルータへVPN接続後、 Remote Desktop 8 アプリを使って Windows 10 搭載 PC に RDP 接続。
- Android タブレット:Android スマホをLTE接続でインターネットに接続後、Wifiテザリングを有効(注10)にし、Android タブレットをこのテザリング設定されたAndroid スマホに接続、さらにAndroid タブレットを自宅内のVPNルータへVPN接続後 Remote Desktop 8 アプリを使って Windows 10 搭載 PC に RDP 接続。
典型的なのは、電車、バスの中での自宅 Windows 10 搭載 PC へのRDPアクセスでしょうか。自分は先日電車の中で Access VBAの簡単な内容説明をする機会があり、電車の中で Android タブレットで自宅内Windows 10 搭載 PC内にあるAccessファイルを開いて説明をしたことがあります。周りからはなんだこのおじさんは…と見られた可能性が否めませんが…(笑)。
(注10) Android スマホでのテザリング設定は以下の手順で行います。LTE接続しているAndroidスマホで[設定]アイコンを押し、続いて[接続]を押した後、[テザリング]を選択します。
続いて[Wifiテザリング]をONにします。
すると次の画面が表示されますので、
この Wifi のSSID にあたる[AndroidAPxxxx]、パスワード[xxxxxxxx]を Android タブレット側の Wifi 設定画面に設定します。
興味を持たれた方はこういった使い方を検討されてはいかがでしょうか。
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