【製品レビュー】AGULIN 社製 Anycast ドングルレシーバー M12 PLUS で Android スマホの画面をHDMI端子のついたモニタ、テレビに表示する

【製品レビュー】AGULIN 社製 Anycast ドングルレシーバー M12 PLUS で Android スマホの画面をHDMI端子のついたモニタ、テレビに表示する

AGULIN 社製 Anycast ドングルレシーバー M12 PLUS で Android スマホの画面をHDMI端子のついたモニタ、テレビに表示する

先日 【Windows環境設定】Android スマホ・タブレットから Windows 10 搭載 PCに無線LAN経由、VPN経由でリモートデスクトップ接続する という記事中で公衆Wifi環境下の Android スマホ(注1)から、自宅の無線LAN 環境配下にある Windows 10 搭載 PC にVPN経由でRDP接続する方法について紹介しました。

【製品レビュー】AGULIN 社製 Anycast ドングルレシーバー M12 PLUS で Android スマホの画面をHDMI端子のついたモニタ、テレビに表示する

 

 

(注1) スマホ: SAMSUN Galaxy Note9 (Android Version:10)、記事中の「スマホ」は「Androidスマホ」、「アプリ」は「Androidアプリ」です。

またこの記事中でこの Android スマホに Bluetooth マウス、Bluetooth キーボードを接続するとほぼ自宅と同様の環境で Windows 10 搭載 PC へのアクセスが楽しめることもご紹介しました。

会社のお昼休みにこの記事を自分の Android スマホで見ていたとき、ふと目の前の Windows 10 搭載 PC 用のモニタが目に留まりました。

「ん?もしかしたらこの Android スマホの画面をこのモニタに映せるんでないかい?」そう閃きこのモニタの背面を見ると HDMI モニタ端子があるではありませんか。

数分後に自分はAmazon でこの製品の購入ボタンをポチッとしてしまいます。その後の顛末を予想もできずに…。

 

この記事が同じようなことを考えてらっしゃる方々に少しでも役立てば幸いです。

解決できること

この Anycast ドングルレシーバー の製品仕様を知ることができます。またこの Anycast ドングルレシーバー の接続設定手順の流れを知ることができます。

読んでほしい方

この Anycast ドングルレシーバー とはどんなものか知りたい方、またこの Anycast ドングルレシーバーが自宅あるいは会社で利用できるのかを購入前に知りたい方、利用条件を購入前に知っておきたい方。

ドングルレシーバ概要

 

製品情報

この Anycast ドングルレシーバはスマートフォンの画面をHDMI 端子を持ったモニタ、TVの大きな画面で楽しむためのもので、このドングルレシーバを使い、動画、写真、音楽などのコンテンツ、会議資料、社内システム、ZOOM、Teams等のオンライン会議コンテンツをモニタ、TVの大きな画面で楽しむことができます。

【製品レビュー】AGULIN 社製 Anycast ドングルレシーバー M12 PLUS で Android スマホの画面をHDMI端子のついたモニタ、テレビに表示する

評価範囲

Amazon掲載情報では、この製品は  iPhone、 iPad 等他の各種端末への接続も可能と記載されていますが、自分は Android ユーザーなので、この記事内では Androidスマホで確認した範囲に絞って評価しました。

この Anycast ドングルレシーバの利用条件は

  • 無線LAN環境が必要(社内のシステム管理者から事前にSSID、パスワード等のヒアリングをしましょう)
  • 近くにUSB給電ができるPC、モバイル電源、電源アダプタ、またはUSB充電器アダプタが必要
  • Android スマホ側に SmartView 機能が必要(注2)

です。

(注2) スマホ: SAMSUN Galaxy Note9 (Android Version:10)では Mirrorcast 機能を SmartView 機能と呼んでいます。

利用可能コンテンツ

自分の利用目的、保有アカウント状況に沿ってAndroidスマホでのコンテンツを Anycast ドングルレシーバ に画面共有した結果は以下の通りです。

利用コンテンツ 結果 備考
AndroidスマホをWifiでインターネットに接続し、WEB検索、参照

これにより社内LANでは参照できない業務外WEBサイト(例えば この Enjoy-Tech.net )を自席のモニタに表示することが可能。

Androidスマホを無線LANでインターネットに接続し、さらに自宅LANへVPN接続後自宅内Windows 10 搭載 PCへRDP接続 × Wifi の同一サブネットで相互接続可能状態にあったAndroidスマホと Anycast ドングルレシーバがAndroidスマホを自宅無線LAN環境へVPN接続することでAndroidスマホのIPアドレスが自宅内VPN環境のIPアドレスに変更されるため、 Anycast ドングルレシーバ側からAndroid スマホのVPNサブネットへのルーティング情報が見えなくなるためと推定。
Androidスマホに保存済みのmp4動画を再生 Androidスマホを縦にした場合は音声も含めてほぼ問題なくスムーズに再生可能。但しAndroidスマホを横にしてAnycast ドングルレシーバへの表示画面領域を大きくすると、LAN側のネットワーク輻輳状況によって、画面が乱れるケースあり。
Androidスマホに保存済みのYoutube動画を再生 同上。
自宅REGZA BRレコーダ(注3)で録画し、Androidスマホに持ち出し(保存)済の地デジの著作権非保護コンテンツ全般 著作権非保護コンテンツは視聴可能です。
自宅REGZA BRレコーダで録画し、Androidスマホに持ち出し(保存)済のWOWWOW、スカパー等の著作権保護コンテンツ(音楽、スポーツ) × 著作権保護コンテンツは視聴できません。
DAZN アカウントを保有していないため未評価
U-NEXT アカウントを保有していないため未評価

つまり、自分がもともとやりたかった

Android スマホの画面を会社の自席モニタに映した状態で自宅無線LAN環境へVPN接続し、自宅 Windows 10 搭載 PC へRDP接続するという野望はかなわなかったという落ちでした。

ですが、

  • 社用スマホの中に保存済の Microsoft Powerpoint、Excel、Word資料を出張先の大画面モニタに映し出してプレゼン、会議をする
  • 社用スマホの中にあるリンク情報をもとに Redmine等の社内システムへWEB接続し、進捗情報を出張先の大画面モニタに映してプロジェクト進捗会議を実行する
  • 社用スマホを使ってZOOM、Teamsでオンライン会議をする際にこれを大画面モニタに映してプロジェクト進捗会議を実行する

といった用途を想定されている方には非常に有益な製品だと思いますので、こういったニーズがある方は、入手を検討されてはいかがでしょうか。

(注3) TOSHIBA REGZA レグザブルーレイ DBR-W1008。Android スマホへの動画持ち出し、再生は DiXM Play というアプリを使って行っています。

主な諸元

ドングルレシーバ – スマホ接続方法

ドングルレシーバとスマホの接続は大きく3つのステップで行います。

ドングルレシーバ – スマホ間のWifiによる直接接続

まず、このドングルレシーバをセットアップするために、このドングルレシーバと Android スマホ間を Wifiで直接接続し、ドングルレシーバに 無線LANルータのSSID、パスワードを設定します。

  1. ドングルレシーバのmicro USB 端子に「micro USB-標準USBケーブルとWifiアンテナの一体型ケーブル」に差し、その反対側の標準USBを近くのPC、あるいはモバイル電源、電源アダプタ、USB充電に接続します。
  2. ドングルレシーバのHDMIコネクタをTV、モニタ等のHDMI端子に接続し、それらのHDMI入力がTV、モニタに表示可能となるようにTV、モニタ側の入力選択設定をします。
  3. すると、TV、モニタ側のディスプレイに以下のHDMIミラーの待機画面が現れ、画面左下にMiracast Wi-Fiの名前とパスワードが表示されます。
  4. Android スマホのWi-Fi設定で、このモニタ上に出ている Mirroring-XXXXXX というSSID名のWi-Fiを検索して接続し、ドングルレシーバのパスワード 12345678 を入力します。
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ドングルレシーバへの無線LAN情報設定

ここで、Android スマホの Crome 等のWEBブラウザで

http://192.168.49.1/

へアクセスすると、次のような画面となります。ここで「WiFi AP」は無線LANのSSID、パスワード等を設定、「Settings」はその他のパラメータ設定を行う機能です。

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具体的には「WiFi AP」ボタンを押すと、以下の画面となりますので、システム管理者から無線LANのSSID、パスワード等を事前ヒアリング後、これらを設定します。

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ドングルレシーバのSSID、パスワードを変更すると、ドングルレシーバは自動的に再起動されます。また無線LANに従属するようにSSID、パスワードを変更しているので、ドングルレシーバのIPアドレスも変更されます。

従ってここでAndroid スマホも無線LANに接続し直してドングルレシーバへ接続できるようにします。このときのドングルレシーバのIPアドレスは Fing アプリ等で確認します。

また、必要に応じて「Settings」ボタンを押し以下の画面からその他のパラメータ設定を行います(デフォルト値で利用する場合、この部分は特に設定不要です)。

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ドングルレシーバ – スマホのミラーキャスト接続

このAndroid スマホの場合、スマホ上部の赤線で囲った通知エリアを指で下にフリックすると、

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多くの機能が一度で見れるようになるため、この中で「Smart View」ボタンを押すと、このAndroid スマホの画面がスマホ画面の縦、横の向きに応じてモニタ画面に表示されます。

ドングルレシーバ – スマホのミラーキャスト接続解除

このAndroid スマホの場合、接続時と同様、スマホ上部の赤線で囲った通知エリアので「Smart View」ボタンを押すと、接続が解除されます。

 

まとめ

この AGULIN 社製 Anycast ドングルレシーバー M12 PLUS を会社のと HDMI モニタ端子付きの大画面モニタに接続することで

  • 社用スマホの中に保存済の Microsoft Powerpoint、Excel、Word資料を出張先の大画面モニタに映し出してプレゼン、会議をする
  • 社用スマホの中にあるリンク情報をもとに Redmine等の社内システムへWEB接続し、進捗情報を出張先の大画面モニタに映してプロジェクト進捗会議を実行する
  • 社用スマホを使ってZOOM、Teamsでオンライン会議をする際にこれを大画面モニタに映してプロジェクト進捗会議を実行する

といった用途には非常に有効な製品だと思いますのでこういったニーズがある方は、入手を検討されてはいかがでしょうか。

一方、LAN接続した Android スマホを自宅無線LAN環境へのVPN接続後に利用するようなケースでは、VPN接続の際にドングル側からAndroidスマホが見えなくなるために、このドングルを併用することはできません。購入にあたってはこういった制約について注意が必要です。

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